PROJECT STORY

プロジェクトストーリー

働く環境を知る
仲間を知る

私たちの仕事は、社会の基盤を支えるインフラから、
地域のランドマークとなる建築物まで多岐にわたります。


北陸自動車道にかかる橋桁の設計から架設までの一連のプロセス、
そして新潟日報メディアシップ誕生の舞台裏を通じて、
私たちの技術力とチームワークの魅力をご紹介します。

BRIDGE

北陸自動車道 黒崎跨道橋プロジェクト

中央環状道路で、北区と西蒲区を結ぶために

北陸自動車道の上空に「黒崎跨道橋」を設置せよ!

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新潟市北区の新潟東港から江南、南、西区を通り西蒲区角田浜までを結ぶ主要地方道 「新潟中央環状道路」の整備事業に乗り出したのは凡そ40年前。現在はその半分が開通し、20年度中は西区の北陸自動車道の黒埼パーキングエリア (PA) に直結する区間を優先的に整備している。


この工事一番の難関は、北陸自動車道上に71.5mの橋を架けること。

藤木鉄工は、その橋梁工事を請け負った。

2019.10~ 着手前

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現場は上り線の黒埼パーキングエリアの近くで北陸自動車道と交差する区間。

約一年をかけて、黒埼跨道橋の製作を行います!

まずは、設計事務所が作成した橋の設 計図を照査し、橋桁を実製作するために必要な「製作図」を作成します。

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工事担当部署が計画をする架設要領図です。

部品の数は全部で18点! 一つひとつの部品がとても大きいんです。 国内最大級の製造装置を導入している当社だからこそできる作業です。

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数か月もの間、高速道路を通行止めにはできません。そこで、事前に組立した橋桁を水平に移動する「送り出し工法」を選択。一晩で作業が終わる工法です。

2019.11~ 工場にて橋桁製作

切断
切断 孔開け


鋼材を所定の長さに切り、 ボルトで接合するための孔を明けます。
あらかじめ孔データを入力することにより、機械が自動で孔明けをしてくれます。

孔開け

孔明け時にできるバリも一つひとつ丁寧に処理します。橋桁をボルトでつなぐ重要な場所ですので、ボルト締付の害となるバリは確実に除去する必要があります。

組み立て

次は組立です。人の手による溶接で位置を決めて仮付けを行います。各々寸法の違う部材が沢山あり、取り付ける場所や取付方向を間違わないように慎重に行わなければなりません。

溶接

その後は、ロボット溶接や資格を持った溶接工により完全に一体化させます。工程ごとに検査を実施します。箱桁 (橋桁の種類) の中は、複雑な構造で狭くて暗い中での作業となりますが、無欠陥で終えることができました。

2019.12~ 工場にて実仮組立

仮組み立て

工場のヤード内で仮組立を行い、品質に問題がないことを確認します。鉄骨は錆に弱いため、錆防止のための塗装を施します。ここまでで事前準備完了です。次はついに現場に出動です!

2020.3~ 現場での架設開始

橋台・橋脚部足場設置

2020年3月

橋台・橋脚部足場設置

送り出し用仮設レール設置

2020年5月

送り出し用仮設レール設置

橋桁搬入・調整・地組

2020年7月
橋桁搬入・調整・地組

架設準備完了

2020年8月
架設準備完了

2020.9.15-16 高速道路上へ橋桁を移動

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一晩で橋桁が!

工事は北陸自動車道を通行止めにして15日午後9時半すぎに開始。仮設レールに置いた橋桁をライトで照らし、3回に分けて台車と油圧ジャッキでゆっくりと動かします。

大勢の作業員が橋桁の動きや細かい位置を調整しながら慎重に作業し、16日午前3時ごろ、跨道橋架設完了です!

BUILDING

メディアシップはこうしてできた

新潟日報メディアシップの鉄骨製作に中心的に携わった
プロジェクトメンバー5名による特別座談会。

今だから言える話も飛び出すかも!?

PROJECT MEMBER

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椎谷 貴志
1995年入社
鉄構営業部鉄構営業課長
メディアシップの
ココを担当!
現場での図面の取りまとめ
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本間 聖
1996年入社
鉄構技術部鉄構技術課長
メディアシップの
ココを担当!
本社での図面作成
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小関 千尋
2001年入社
製造部製造課長
メディアシップの
ココを担当!
本社工場での鉄骨製造・工程管理
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渡辺 忍
1995年入社
品質保証部品質保証課長
メディアシップの
ココを担当!
本社工場での鉄骨製品の品質検査
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平野 正和
1998年入社
鉄構工事部長
メディアシップの
ココを担当!
現場での鉄骨製品の組立・施工管理

前例のないものを
作るということ。

新潟日報メディアシップは「新たな日本海時代への船出」をコンセプトに建設されました。

地上20階、高さ105m。完成は2013年でしたね。

椎谷
椎谷

新潟には今までにない超高層デザインビル。風を帆に受けて進む「北前船」をイメージした曲線美が特徴的だよね。

小関
小関

初めて設計図を見たときは(本をパタンと閉じる仕草で)みんなこんな感じで。本当にできるのかって。

一同

そうそうそう(笑)

本間
本間

図面を作るにも、前例がなくて本当に難しかった。

椎谷
椎谷

メディアシップは道路側にオーバーハング(下階より上階が張り出た状態)してるから、普通にまっすぐ建てると道路側に倒れちゃう。それを計算して、逆側に傾けながら建てたんだよね。現場で施工管理を担当した平野さんは大変だったでしょう。

平野
平野

そうだね。でもまずは、単品の鉄骨がしっかりしてないと成立しないから。あれは図面ありきの製品だなって感じたよ。

椎谷
椎谷

なるほどねー。

平野
平野

現場で苦労したのは、「帆」の形状に鉄骨を組み上げるとき、溶接による熱収縮を考慮しながら精度を出さなければならなかったこと。元請けの技術者や協力会社と何度も協議を重ねたな。

椎谷
椎谷

私も現場にいたけど、他社の技術者も「藤木鉄工はすごい。たいしたもんだ」と大絶賛で誇らしかったよ。もっと言って、みたいな(笑)

プロジェクトメンバー

当たり前のことを
当たり前にやるだけ。

あの形状を作るために、何か特別な技術などは用いられたのでしょうか?

渡辺
渡辺

技術ではないけど、以前、土木分野で地滑りを抑える複雑な鋼管を施工したことがあり、そのノウハウは生かされたかな。

小関
小関

でも実は、ものすごく特別なことはしていないんだよね。 各セクションが責任ある仕事をするだけというか。特別かっこいい技術があるわけじゃないけど、基本の積み重ねによって大きな仕事ができるのは、藤木鉄工らしいと思う。

椎谷
椎谷

いいこと言うなあ。当たり前のことを当たり前にやる、ってことだ。

本間
本間

キャパは確実に広がったよね。これだけの物量をやり遂げたことは実績になったし、それ以上のものを作れる自信にもつながった。今は2020年東京 オリンピック・パラリンピック会場の新国立競技場の仕事も大詰めだしね。

渡辺
渡辺

当社の鉄骨製品は、型を作って大量生産するものではなく、同じ製品がほぼない「一品料理」のようなもの。毎回綿密な検討は必要だけど、土台と なる技術は同じ。とにかく基本を徹底しているんだよね。

プロジェクトメンバーが話している様子
プロジェクトメンバーが話している様子
椎谷
椎谷

現場には約1年半常駐したけど、最初の冬は記録的な大雪だったな。部材をシートで覆っていてもみるみる雪が積もっちゃって。

平野
平野

新潟の冬は晴れ間を見計らって作業しないと進まない。雪が降る中で、簡易的な屋根をかけながら溶接したこともあったなあ。工事は当社を含めてメイン5社と多くの協力会社が携わったけど、それぞれの会社が確実に仕事をしたおかげで無事故・無災害で終えられたのが良かった。それに尽きるよ。

椎谷
椎谷

いろいろ難しい案件だったけど、地元新潟のシンボルとなる建物で「藤木鉄工がやらずにどこがやる!」という気概があったよね。ほんとよくやったよ。今回のプロジェクトでも感じたけど、社会で求められるのは、やる気、元気、そしてなによりコミュニケーション能力。

平野
平野

藤木鉄工は、働きやすい環境作りに誠実に取り組んでいる会社だと思う。ものづくりを通じて成長できる会社なので、興味のある人はぜひ一緒に仕事をしましょう!

プロジェクトメンバー

学生の皆さんへの
メッセージ

椎谷
椎谷

現代は人と話さなくても用事が済む時代。それゆえ相手の気持ちや感情が見えにくくなっているのも現状。しかし、一番大切なのは一緒に仕事をする仲間と仲良くすることだと感じます。一緒に 「ものづくり」の世界で頑張っていきましょう!

本間
本間

藤木鉄工が携わる案件は、同じ建物を建てることはなく1件1件新しい挑戦です。その分大変なこともありますが、各部門の強みを生かして、協力して完成をした建物をみるのは感動しますよ。みなさんも、自分の長所や個性を伸ばしていってください。

小関
小関

各セクションが当たり前のことを当たり前にこなす。特別なことをしているわけではないけれど責任を持って取り組む。ココが藤木鉄工の魅力ですね。夢や希望よりも不安が多いと思いますが、受け入れる会社側も暖かい気持ちで待っていると思いますので、積極的に行動してみてください。

渡辺
渡辺

目まぐるしく変化している現代です。新しいものが日々溢れていますが、「変化を怖がらず、現状を理解したうえで、新しいものにも突き進んでいける、“向上心”は持ち続けていただきたい。」と私は思います。

平野
平野

たくさんの人と関わり、物づくりを通じて成長できる会社だと思いますので、興味のある方はぜひ藤木鉄工で仕事をしませんか。働きやすい環境づくりに誠意をもって取り組んでいますので、安心して飛び込んできてください。